シチズンサイエンスに注目!

1028日、生活クラブ運動グループ地域協議会で連光寺若葉台里山保全地域を見学しました。東京都が50番目に指定した保全地域ですが、いきものの生息域としての保全は横沢入とここの2ヶ所だけです。

見学した日は、保全の決め手となった陸生貝類のキバサナギガイやミズコハクガイの確認の仕方を、貝類の専門家がレクチャーしていました。

現在、近隣の多摩大附属の中学高校や聖中の部活動の皆さんが水生生物調査に協力して下さっていますが、視力頼みの貝類の調査にも加わっていただければと期待を寄せて、子どもたちが面白いと感じてくれる道具や方法を考えているとのこと。私たちも少し体験させていただきましたが、全く見つけることはできませんでした。

秋空の下、真っ赤なカラスウリや数珠玉に「なつかしい!」と歓声を上げる参加者の笑顔が印象的な見学会となりました。普段は閉鎖管理されていますが、第4土曜は開放しているそうです。

一方、一ノ宮の用水路では113日に用水路の水生生物調査が行われていました。10年近く前、改修されることを知った市民が専門家や田んぼの農家の方のお話を集め、多摩市にいきもの配慮を改修を提案した場所です。改修の前後を比較するために急いで調査を始めてから10年以上、市民と専門家と市とともに年3回の調査を重ねてきました。

この日はカマツカ、オイカワ、ヌマムツ、ドジョウや、ホンサナエ、ヤマサナエ、ギンヤンマのヤゴなどとともに、在来の水生植物も増えていることがわかり、改修の成果を皆さんで確認し合っていました。

多摩市は、次期みどりと環境基本計画策定とともに「生物多様性地域戦略」を初めて策定します。

「シチズンサイエンス」という言葉がよく聞かれるようになりましたが、市民による調査の成果を共有させていただくことは、身近な地域の自然を市民が発信することでもあります。

次の世代の暮らしを豊かにする自然環境を市民と一緒に残していく道筋を、次期計画ではぜひ示してほしいです。