新型コロナワクチン接種について~市民と行政の信頼のために~

たま広報4/28臨時号には、「新型コロナワクチン接種が始まります。」の大きな赤見出し。その下にある表には、ワクチンの予約日、接種日が小さい文字で記されていました。

予約の日程については、議員みんなで、「後期高齢者から先に予約を開始しないと、八王子市のように大変なことになる」と指摘し続けたことで、やっと2週間ずらされましたが、それでも、本当にこれで大丈夫なのか、どの議員も心配だったように思います。

そして、いよいよゴールデンウイーク明けの5月6日、朝9時から初日の予約が始まりました。しかし、多くの75歳以上の市民は、なかなか電話が繋がらない。やっとインターネットが繋がっても、案の定、わずか30分もしないうちに「本日の予約は終了」の表示です。

仕事場に予め遅刻の承諾をもらって臨んだが、3日間もかかった挙句が夫婦別会場とは…。インターネットはできないし電話もつながらないので包括支援センターに相談したが、わからないと言われてどうしたらいいのか…。先の見えない不安の中で、電話やインターネットに向き合い続けた多くの高齢者の声を耳にしました。

 

一方、5月7日の議会運営委員会の後、正副議長と議運のメンバーに対し、集団接種会場に従事する市の職員338人がゴールデンウイーク中にワクチンを接種したとの報告が、担当部長からありました。准医療従事者にあたるため、本来なら、一般高齢者分とは別の、医療従事者枠のワクチン対象ですが、市は先に高齢者分を流用した旨、5月10日のコロナ対策連絡会で市長が説明しました。接種会場をクラスターにしてはいけない、もしかしたら無症状の職員が高齢者に感染させてしまう恐れがある、など市にも理由があったようですが、慣れないスマホやパソコンに向かったり、焦って電話して間違ってしまったりという落ち着かない時間の中で、ハイリスクハイリスクと名指しされ続けてきた高齢者の方々は、どう感じるのか…。338人の職員がワクチンを優先的に打ったと聞けば、高齢者の接種分が減ってしまうのでは?そういう優先順位と決まっていたの?などなど、不安に思ったり、怒ったり、行政への不信感につながってしまうのではないでしょうか。

 

では、どうすればよかったのでしょうか?

私は、市の考えを議会や市民に示すことが必要だったと思います。

市は、接種会場をクラスターにさせないため、あるいは無症状感染者である職員が高齢者に感染させないため、接種会場に従事する職員に対し、優先接種したい。

そのうえで、

・集団接種会場に従事する市職員は准医療従事者と位置付けられること。

・高齢者分ではなく、医療従事者用に用意されたワクチンを使うこと。

を説明し、そうすべきでした。

5月には臨時議会もコロナ対策連絡会もあった、議長への電話、議員間のLINE、市のホームページだってあるのだから、隠す意図がないなら、どんな方法でも知らせることはできたのに…。なぜ事後報告になったのかと質した議会に対し、申し訳なかったと謝られても不信感はぬぐえません。

どこかの自治体の首長が、キャンセルに分のワクチンを打ったことで報道になりましたが、それだって、予め承諾を得られていれば問題はない。こそこそやることが問題なのです。開いた場で考えを示し、意見を交わして理解を得る…そういう当たり前な手続きを、なぜ省略するのか。

コロナとの闘いは、市民、議会、行政が信頼関係を築いたうえでしか、打ち勝つことはできません。阿部市長は最も重要なことを見失ったと感じています。(岩崎みなこ)