議会報告 5Gで子どもたちに過度な電磁波が
11月7日(土)、多摩・生活者ネットワークが毎月開催している会で、議員の二人(岩崎みなこ、岸田めぐみ)による議会の報告、会員との情報交換を行いました。
(以前は「おしゃべりカフェ」として市民の皆さんに日時をお知らせして開催していましたが、コロナ禍のここ数か月は会員を対象とさせて頂いています。)
報告や意見をお伝えします。
■臨時議会(2020年11月4日)
【GIGAスクール構想について】
国のGIGAスクール構想のための「公立学校情報通信ネットワーク環境整施設整備事業費」9,900万円(富士電機ITソリューション(株)が落札)が可決されました。(http://www.city.tama.lg.jp/0000012178.html)。
この整備費により、2021年4月から児童生徒が一人一台タブレットを使えるように、市内小中学校26校の校内848ヵ所(教室・体育館)の天井にWi-Fiアクセスポイントが設置されます。
多摩・生活者ネットワークとしては、まだ、体の成長過程にある子どもたちが過度な電磁波を浴びないため、スポットの完全電源ON/OFFの機能、化学物質への子どもガイドラインのような指標の必要性について質疑しました。コロナ禍で国からの前倒しの事業でもあり、担当部署は手探り状態ですが、大きな財源を投入するのですから、子どもたちの学びの保障と共に、子どもの健やかな育ちも守られるべきです。
【5Gに向けての課題】
2018年に市内で都の事業で公共交通の実証実験がありましたが、自動運転走行に不可欠なのが通信です。情報を大量に速く送れる電波5Gの導入が進み、TVの携帯電話のCMでもとても便利になると謳っていますが、5Gの電波は強い上に100mしか飛ばず、多くの中継基地局が必要です。市でも、5Gの利用が出来るようにマンホールや信号機への小型基地局増設が行われるかもしれません。
しかし、5Gについてのガイドラインは、現在はありません。4Gの今でも電磁波で苦しんでいる人がいることから、少なくとも、小型基地局の場所については住民に説明し、電磁波測定機器の貸出含め、健康影響を回避できる対策が必要です(神奈川県鎌倉市では基地局設置の際には住民説明会を開く等を定めた条例があり、全国の自治体から注目されてきました)。
一方、胎児や小さい子どもが自然界にない多くの電磁波を浴びる影響は未知数で、今後、5Gが拡がるにつれて問題が出てくるのではないかと心配です。子どもに対する電磁波のガイドラインは現在、ありませんが、これからは必要です。
■生活環境常任委員会(2020年11月6日)
【5Gに関する2件の陳情】
岸田めぐみの所属する生活環境常任委員会では「条例の要望」「基地局の子どがいる施設や通学路には建てないように等、導入は慎重に」の趣旨の2件の陳情が審査され、今回は継続となりました。市民による勉強会(消費者フォーラム、12月開催http://www.city.tama.lg.jp/0000007999.html)に参加し、委員会の議員も学びを深め、慎重に審査する考えです。また、委員会は今後、市長と議長連名での要請行動にもつなげたいと考えています。
新型コロナ感染症により学校のICT化はさらに加速しようとしています。
また5Gについては、都立高校や都営住宅など身近な施設への基地局の展開が計画され、電磁波過敏症の方はじめ、健康影響への心配が募っています。
人体への影響を軽視せず、未知数であるからこそ慎重に取り扱っていくべきだとの意見が多く寄せられました。