「学校給食の牛乳の選択制」多摩市教育委員会で全員一致で採択!
11万5,000本。これは2020年6月から2021年1月までの、多摩市立小中学校給食での牛乳の廃棄量です(多摩市教育部学校給食センターによる)。
牛乳アレルギーの診断書を提出した児童生徒以外に提供された本数の、およそ8%にあたります。
8月22日の多摩市教育委員会定例会に提出された陳情は、食品ロスと児童生徒の気持ちの観点から、新学期での牛乳提供の選択を求める陳情でした。
牛乳アレルギーとの診断に至らなくとも、苦手だったり体質に合わないと感じている児童生徒の分を廃棄を見込んで提供するのは、食品ロスの観点からも、SDGsを学ぶ子どもたちの理解の点からも理不尽ではないのかというものです。
継続審査になっていましたが9月29日の教育委員会で2回目の審査が行われ、全員一致で採択されました。
陳情を提出した皆さんは、3年くらい前から他の自治体の給食の制度を調べたり、教育委員会や牛乳納入業者へのヒアリングや署名活動など重ねてきたそうです。委員間の意見交換では、牛乳の栄養価や偏食の観点、診断書取得にかかる医療費負担、食品ロスというSDGsの観点等から様々な意見が交わされる中、だんだんと議論が深まり「大変いい議論をしていただいた」と傍聴者が語ってくれました。
コロナ禍ということもあり当日の傍聴枠は5名。多摩市議会のようにYoutube配信もないので、議事録が出来上がるまでどんな議論が交わされたのかわからないのが残念ですが、市民の声を受け止めて下さった教育委員の皆さんの「採択」の結果を、今後、多摩市教育委員会がどのように実施していくのか。注目です。