年頭によせて 広がりを実感できる年に

昨年の衆議院選挙の結果に愕然とした方は少なくないと思います。安倍内閣から続く様々な不祥事に、何とかしなくてはと日本各地の小選挙区で野党連合の動きが活発になり、いくばくかの希望が見えてきたかと思われていました。

宝船は室町時代の頃、よい初夢を見たいという庶民感情の中から起こったものとされています。稲束や米俵を満載した船を描き五穀豊穣と人々の幸福を願っていました。野菜の宝船は江戸時代に始まったとされます。農産物を扱う御用商人たちがお正月の初荷に野菜で宝船をつくりお得意先におさめていた記録があります。写真は今年の明治神宮の新嘗祭に納められた多摩市の農家さん達も参加しているJAみなみの宝船。

留まることを知らないコロナの脅威。一般に動物由来と呼ばれる感染症は、多種類の動物がバランスよく存在すると広まりにくいとされています。こんなにウイルスとの戦いが長引いているということは生態系のバランスが大きく崩れているという証拠ではないでしょうか。このことを私たちは真摯に受け止め、危機感をもって対策を立てていかなくてはならないのです。

昨年の衆議院選挙、そのことが争点になったでしょうか?

どこの政党もコロナ対策と経済の再生がメインで地球の存亡に関わる対策はかすんでいました。政治は信頼を取り戻さなくてはなりません。

私たちは地域で暮らし、地球環境を守るためになにができるか。善良な市民が平和に暮らせるために将来を見据えた政策を提案していきます。そのためには、より大勢の市民の人々と危機感を共有し、連携を深め広げる努力を惜しみません。今年は広がりを実感できる年にしたいですね。

2022年1月

多摩・生活者ネットワーク代表 原田 恭子