無償化だけじゃない・・・これからの学校給食に求められること

12月22日、多摩市の今年度の第4回定例会が閉会しました。未就学児の国保均等割の減免(国の軽減の残りを市が負担)や、来年3月末までに生まれる子ども一人に対し2万円給付など、今議会でも子育て世帯に関しては手厚いと感じます。そんな中、「学校給食の食器に関する陳情」が、439筆の署名とともに子ども教育常任委員会に提出されました。

「多摩市教育委員会は、老朽化した永山・南野の給食センターの建替えを見据え「多摩市学校給食センター建替整備基本計画」(素案)を策定しています。今ある永山・南野の給食センターは使い始めて45年。将来を見据えた新設となれば、少子化に伴う規模の縮小、経費圧縮や働き手不足に伴うロボット化…など考えられますが、その一環として、多摩市教育委員会は学校給食でこれまで使ってきた強化磁器食器を、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂食器に切り替える考えを示しました。強化磁器は重いし割れる(年間約2,000枚)ため、作業負担、経費面から、軽くて割れないPEN樹脂に切り替えるというものです。

陳情はそれに対し「この時代に敢えて石油由来の食器に変更し7~8年ごとに総入替えする選択をするなら、環境への負担を検証し市民に説明する必要がある。慎重に進めてほしい」というものでした。意見陳述では、強化磁器は丁寧に扱わないと割れてしまうがその体験から器の取り扱いを学ぶこと、学校でSDGsを学ぶ子どもたちへの責任とともに、健康への影響が懸念されたメラミン食器から強化磁器に変更した選択を誇りに思ってほしいと、過去に関わった市民、議員、職員にも思いを馳せていました。どの時代を生きていても、次の世代のために大人が果たす役割があることを改めて考えさせてくれた意見陳述でした。議会の審査は趣旨採択となりましたが、議員の一般質問や陳情が提出されたことによる委員会での質疑は、教育委員会や多摩市に大きなインパクトを与えたと感じます。

22日から1月19日(月)まで、パブリックコメントが実施されています。計画素案、概要を知るよい機会でもあるので、ぜひホームページを開いてみて下さい。そして新しい給食センターがどんなふうに建てられていくのか、一緒に見守っていきましょう。

写真はベルブ永山のこどもコーナー。どこかで見た、というか座った記憶がある元なにか。こども用テーブルになって活躍中なのね~。