ヤマアカガエルのオタマが全滅した件、その後・・・
今年2月の多摩市鶴牧西公園のヤマアカガエルの…と言えば、気になっていた方も少なくないでしょう。同公園の水盤モニュメントでヤマアカガエルのオタマが孵化した直後、清掃で水が抜かれて全滅した件です。この件は市民からのメールが議員たちに届き、議会で取り上げられ広く知られました。急遽、代表質問に加えた大野議員に、鈴木環境部長は「今回の鶴牧西公園のアカガエルの卵などを保存できなかったことは、大変残念であり、今後の公園管理のあり方に生かしていきたい。」と答えました。
さて、多摩ネットでは「公園の水辺の清掃って、どういうふうに業者にお願いしているんだろう…。」と、市の仕様書を調べてみました。というのは、ヤマアカガエルの産卵は2月(早っ!)。その後、数日でオタマジャクシになり、春も深まる頃にはカエルになって雑木林に棲み処を変えるため、清掃時期の工夫で、このようなことは避けられるからです。ところが現在のところ、公園の池の清掃の仕様書にいきもの配慮はありません。しかし田んぼや水場が消失し、コンクリと言えども公園に集まるいきものたち。私たちは住宅都市でのいきものとの向き合い方、関わり合い方の議論を、生物多様性ガイドライン策定時よりもさらに深める必要があるのではないでしょうか。
鶴牧西公園のことをきっかけに、市では現在、環境部公園緑地課と環境政策課(通称いきものがかり)の2課が、水辺の楽校の専門家や市民と意見交換をしているとのこと。来年の産卵期には清掃時期をずらすなどして、二度とこういうことは起こさないと公園緑地課長が話してくれました。一方、カエルの卵を持ち去る人がいるという市民の声も市に届いています。身近なところで市民とともに調べ、その都度立ち止って考えることが、保全の担い手の層を厚くする確かな道でもあります。頑張れ、環境部!