全体会では『韓国全土で広がる生ごみ資源化・・・90%達成 「生ごみ埋め立て禁止法制定が背景に」』と「さっぽろ学校給食フードリサイクル・・・学校、行政、地域、農家の輪をつくる」の二つの事例発表がありました。
韓国では、生ごみによる経済的な損失と環境汚染防止を目的に2005年から生ごみの直接埋め立てを禁止する法律を定め、生ごみの減量・資源化政策がスタートした様子や今後の課題などが報告されました。
札幌市からは、学校給食の調理くずや残食などの生ごみを堆肥化し、農家がその堆肥を使用し栽培した作物を学校給食で子ども達が食するという食の循環の報告でした。
4つある分科会では、「市民と自治体・企業の協働で生ごみ堆肥化」に参加。御殿場市の「シンプルな堆肥化施設、協働の力でついに始動」は、NPO法人エコハウス御殿場(市民)と御殿場市一般廃棄物処理事業協同組合(企業)と御殿場市環境課(行政)との有機資源リサイクル委員会を立ち上げたそれまでの取り組みの過程や現状・課題が報告されました。
鳥取市からは「生ごみを液肥化・・・善循環の食品リサイクル」で因幡環境整備(株)の事例発表がありました。集められた生ごみ(特に水切りをしなくても良い)に乳酸菌、酵母菌、麹菌などの消化液を加え、微生物の力で分解・熟成させ有機土壌活性液肥を作り、これを水で薄め、元肥として散布・耕運して使用との報告がありました。
毎年この「生ごみリサイクル交流会」では、「生ごみを宝にする」多くの事例が紹介されています。
今や生ごみは「ごみ」ではなく「資源」である、と多くの市民は確信していても、その資源をいかに有効に利用するかは大きな課題です。
多摩市での生ごみは有料袋収集で焼却されていますが、早く宝物にする施策を、講じなければならないと痛感します。
(交流会の資料は多摩ネット事務所にあります)
多摩・生活者ネット環境部長 森岡 淳子