市長と懇談 シャボン玉メッセージ 7月4日

全国の生活協同組合等で構成される『せっけん運動ネットワーク』では毎年、自治体首長から石けん使用を促す『シャボン玉メッセージ』をいただいています。
多摩市では毎年、メッセージを依頼するとともに、市長と担当職員との懇談を行っています。
今年は7月4日に阿部市長、佐藤環境政策課長と、生活クラブ運動グループ多摩市地域協議会メンバー6名で意見を交換しました。

≪主なやり取り≫
Q.グリーン購入のガイドラインが改定されましたね。何か変わってきましたか?
A.市の各課が備品などを購入する際には『グリーン購入ガイドライン』により
環境影響に配慮しています。
2018年9月改訂のグリーン購入ガイドラインでは、せっけんについての表現を変え、
〇環境によいもの、〇合成洗剤以外、〇可能な限り無添加(香料含む)としました。
庁内では、児童館が洗濯用に粉石けんを使うなど、各課が予算取りの際に配慮しています。庁内の購入が環境配慮されているか、環境政策課がチェックするシステムはまだできていませんが、検討を進めています。

Q.昨年のこの場で、保育園や幼稚園のアンケートを実施したとうかがいました。
その後の取組みはありますか?
A.2018年度末には幼稚園、保育園の各園長会にうかがい、昨年のアンケートの結果を報告しました。市の石けん推進の理解を深めていただけたと思います。
石けん使用の実態は、

薬用 せっけん
保育園 園児向け 59% 32%
保育士向け 75% 21%
幼稚園 園児向け 50% 10%
保育士向け 60% 10%

という結果で、先生方は子どもにはせっけんを使おうと意識していると感じました。乳幼児を預かり絶対に食中毒を起こせないという施設の事情や、保健所からの指導で消毒液や洗剤の銘柄に制約があるようですが、目指すところは共有できたと思います。

Q.アンケートの回答では、食中毒予防のため薬用せっけんを使用しているとの意見が多くあったそうですが、石けんが薬用かどうかより、洗い方の徹底により菌を防げます。ぜひ、そうした啓発もしてほしいです。

Q.香りの害については議会でも取り上げられ、啓発するとのことでしたが、その後の取組みはいかがでしょうか。
A.正直なところ、進んでいません。
ただ、洗剤や柔軟剤、制汗剤等からの「香害」については、不愉快に感じる人が増えている一方、「認知症とアロマテラピー」といった香りを活用する研究もあります。市は「香り」すべてが悪なのではなく、規制の対象とすべきは化学物質だと考えています。
「化学物質過敏症」の市民がいることからも、令和4年の環境基本計画改定に向けて、化学物質の位置づけは、必ず取り組みます。期待していてください。

市に対しては、一度限りでなく、今後も引き続きさまざまな場での啓発をお願いしたいと伝えました。「化学物質過敏症」に悩む方が多い中、次期環境基本計画への化学物質の位置付には、大いに期待したいと思います。