山梨県都留市 小水力発電 水車を見に

山梨県都留市は人口3.36万人、なのに市立都留文科大学があり、住民票のない学生が約3000人という市だ。水車の設置されている家中川(かちゅうがわ)は江戸時代に桂川から水をひいて開削された運河。水量が豊富で流れが急。当時は水車が71基あり、精米・製粉等に利用していた。明治には水力発電所もあった。川で小水力発電を考える時、水権利の問題は大きいがその問題はない。

平成16年に市制50周年「元気くん1号機」設置決定、H18稼働。H22 2号機 H23 3号機。

補助金と市の予算で足りない分は「つるのおんがえし債」という市民債でまかなった。

H23までに7000人が視察に来たそうだ。

市役所横、小学校の敷地内にある元気君1号機

 

幅が2メートルほどのせまい川で水量が多く流れの早い家中川。そこからさらに分岐させ、隣接した市役所と小学校の間に1号機を設置。水車というと思い浮かべる昔ながらの姿からはねを3倍くらい多く薄くしたような形だ。2号機は太い円柱に切り込みがはいったような形。3号機はらせん型。それぞれ、川の段差や水量に合わせた形になっている。ということはほぼオーダーメイドでしかもドイツ製。なので、設置費がとても高い。ランニングコストもあり、あまり実用性はないそうだ。

スクリュータイプの元気君2号機

3号機は今年3月に稼働開始し、水量の多い6月には、市役所の電気すべてを3台でまかなえたそうだ。水力発電は24時間稼働、機械のメンテナンス以外にはランニングコストは不要。もっと国産・大量生産でコストをさげれば、有力な自然エネルギーになるだろう。

 

環境部会 小笠原 敦子